ニューヨーク市の文化事業組織であるジャパン・ソサエティーでは、2008年8月4日から約2週間にわたり、ニューヨークの高校生を対象とした夏休み特別異文化講座を開いた。今回のテーマは『和食』。定員数を超えて約30名の日本の文化に興味を持つ学生が集まった。
8月4日、5日の2日間の「お米と麺」についてのセッションでは、ISFの太田垣オフィサーが招かれ、お米と神道の関係性についてレクチャーした。
まず、神道についての基本的概念や日本の神様、八百万の神などを、アニメーションを使って説明。つづいて日本の地形、気候、季節、自然などから農耕文化が栄え日本人とお米と神々、そして祭りへのつながりを述べた。また日本にも年間や人生を通して多くの儀礼があるが、それらに登場するお米から作られた縁起物の意味を説明した。
学生はそんなにたくさんの神様があちこちに存在するなんて信じられないといった様子だった。アメリカ人の学生といっても文化はさまざまで、それぞれの生徒の家庭での食文化と日本食を比較しながらディスカッションしたり、学生からのインタビュー方式で多くの質問や発言が飛び交い、楽しく活気ある講座となった。
今回参加した学生の多くは日本への旅行経験があり、日本の伝統、神社仏閣、そしてコスモポリタンな側面もかいま見て、日本というものの確認をしてきたようである。
今回は『和食』からだったが、さまざまな面から日本人と文化、宗教などを理解することによって、異文化の発見と自文化の再発見になり、草の根レベルからではあるが国際化につながればと願う。
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