第9回日本語による神道文化入門講座 

−夏越の大祓について−

         


 平成18年6月23日(金)午後6時30分よりISFニューヨークセンターに於いて、第9回日本語による神道入門講座「夏越の大祓について」が開催され、12名の聴講があった。今回は2部構成で行われ、1部では、6月30日に執り行われる“夏越の大祓”について、新渡戸涼恵オフィサーが事前講習を開いた。日本人にとって祓とは、穢れとは何かを『神道名目類聚抄』の中から「祓とは、つつしみの義なり。 邪念発れば是を除、あやまりては即改、不浄なれば是を去。風、梢の塵を拂、水、物の垢を洗ふが如し。」とあるのを紹介し、祓の発祥は神話にまで遡ることを解説した。また大祓詞を参加者と共に奏上し、その言霊の宿った響きに、皆、感嘆の息を漏らしていた。
 2部では、ワシントンDCから天心一流の道主・新宅四郎氏を講師にお迎えして、‘清めの武道’について、演武を交えながらお話いただいた。まず、神道と武道のつながりが密接であることを説明し、例えば合気道では、「頭は天照大御神、心は祓戸大神、そして、お腹が天御中主神である。」と説いた。メラニー御婦人をお相手に演武をご披露いただいている最中に、参加者の一人にも壇上に上がっていただき、力の加減がどう変わるか、どうすれば気が入るのかを体験してもらったところ、一般の人と、新宅氏の違いが歴然と見えて、大いに場を沸かせていた。「無心になれ。という言葉をよく耳にするが、無心になろうと思った瞬間、もうそれは無心ではない。だから何も考えずに、ただ集中すればいい。」新宅氏は最後にこう締めくくった。
 参加した方々からは「是非また武道について体験してみたい。」「来週の夏越の大祓には必ず伺います!」との声が挙がり大好評で幕を閉じた。

★ 前回の入門講座の様子はこちらからどうぞ ★