国連活動を支援する宗際礼拝式

 ニューヨーク宗際センター(The Interfaith Center of New York)と理解の殿堂(The Temple of Understanding)が主唱して、1997年から毎年、国連総会の開会直前に行われている、宗派を超えた国連活動を支援する共同礼拝式が、今年も9月11日の朝、ニューヨークの目抜き通りにあるセント・バーソロミュー教会で数百人の参列者の見守る中、厳かに執行された。今年は、特に、国際淡水年を記念し生活の源である水の大切さに思いをいたし、イラクでテロの犠牲になった国連職員の冥福を祈ることが併せて礼拝の対象として加えられた。

 午前8時30分に、荘厳なパイプオルガンの演奏されるなか、18の宗教宗派を代表する50数人の精神指導者たちが入場し、およそ1時間にわたり、それぞれの宗教儀式や経典の基づく祈りを捧げた。日本の神道を代表して、今年は、黒住宗道・黒住教副教主が祝詞を奏上して式典の締めくくりを行った。神道国際学会はこの礼拝式の協賛団体として参加し、梅田善美理事長が参列、乾光孝ニューヨーク・センター主任が神職衣服で宗派代表の行列に加わったほか、ニューヨーク・センターのスタッフも参列して、ともに祈りを捧げた。ちなみに、礼拝を行った宗派は登壇順に以下の通りである。インド・アメリカ・ヨガ協会、アルメニア正教会、仏教諸派グループ、コプト正教会、キリスト教諸派グループ、バハイ教、ヒンズー教、ユダヤ教、イスラム教、シーク教、ジャイナ教、道教、ゾロアスター教、ヨルバ教、アメリカ原住民族、神道(黒住教)。

 各宗派の祈りのほかには、国連事務総長の挨拶とその年度の国連総会議長が基調演説を行うのが恒例であるが、今回は第58回国連総会議長のジュリアン・ハンテ氏は演説を行い、事務総長のメッセージは渉外担当の国連事務次長補が代読した。