カナダ出身の新郎とベルギー出身の新婦
希望が一致して神道式の結婚式典
平成19年12月16日にカナダ出身のダニエル・ベランジャーさんとベルギー出身のパメラ・ピーターズさんの結婚式が、NYセンターオフィサーの太田垣神主が斎主をつとめ神道式で執り行われた。
式場はクラッシックなアジア家具店。着物姿も華やかにお二人が祭壇の前に立ち、おごそかな雰囲気と参列者のあたたかな祝福のなかで式典は執り行われた。巫女舞が式場を祓いきよめると、カナダやヨーロッパなどから駆けつけた参列者からは感嘆のまなざし。
神道式で結婚式をあげることは、日本の文化や宗教に魅かれていたお二人がためらうことなく決定したという。教育関係に携わっている新郎のダニエルさん、環境問題に携わっている新婦のパメラさんは、結婚後もISFの行事やご神事に積極的に参加されている。
太田垣オフィサーは「これまで執行してきた神事や祭儀で、日本人参列者がいないものは今回で二度目。神道が日本から世界へ広がりつつあることを実感しています。ダニエルさん・パメラさんがご神徳をお受けになられ、幸せにお過ごしになられることをお祈りしています」と語った。
神道文化講座と恒例の大祓式、つづいて元旦の初詣
12月31日には、タイムズスクエア近くの会場で、月例神道文化講座が開催された。今回のテーマは「縁起のよい年の迎え方」で、太田垣オフィサーが講師となった英語による講座の後に、定例の年越の大祓式が執り行われた。会場には約60名の参加者が集まった。
今回の講座では、まもなく迎える新たな年にちなみ「七福神」「十日戎」「おせち料理」の意義や起源が説明されたが、日本人でも初めて知ったことが多かったようだ。
講座のなかで、参加者のうちどれだけの人が縁起物を身につけているかと質問すると、殆どの日本人がお守りやネックレス、風水のたぐいを携帯していた。その一方、アメリカ人にはいなかったため、「縁起物」に非常に興味を示し、講座のあとにはお守りなどを授与してもらいたいとISFを訪問した人もいた。
講座の後の大祓式では御祓いをし、参列者とともに『大祓祝詞』を奏上した。これで清々しい気持ちで新年を迎えることが出来ると多くの人が喜んでいた。
年が明けると正月3日は、だれでも自由にお参りいただけるようにセンターの事務所を開けている。参拝者は三々五々集り、神主から御祓いをうけお神酒を拝戴した。
今年の参拝客は3日間で100名を超え、賑やかな雰囲気となった。顔ぶれはアメリカ人、日本人、中国人、韓国人と多様。新春安全祈願のご祈祷を受けられた。オフィスにはお守りやおみくじも用意され、おみくじをひいた参拝客は、神様からのメッセージを読んで、緊張と興奮に包まれた。参拝者同士で今年の抱負や夢を語るなど、楽しいアットホームな雰囲気で、まるで元旦で日本に帰り家でくつろいでいる気分だと好評だった。
「多民族が共生する大都市ニューヨーク。異質なものから学ぶことは多いのは確かだが、たまにはISFで日本文化や神様など共通の話題で交流を深め心を和ませていただきたい」と太田垣オフィサー。
「鬼は外、福は内」とにぎやかに厄祓い
2 月度神道文化入門講座と節分祭
2月8日には、毎月開催されている神道文化入門講座と、それに引き続き節分祭が執り行われた。
今回の入門講座のテーマは「節分」。オフィサーの太田垣から節分の起源、豆まきや恵方巻とよばれる太巻きの由来、そして節分の風物詩である鬼の格好などが説明された。
一見、日本に古くから伝わる伝統のようにみえる節分も、実は中国の陰陽五行説の考えに基づいたものであって、それに日本の陰陽道が関わり日本独自の習わしに変容していったとの説明に、参加者の関心は広がり、活発に質疑応答や意見交換がなされた。
講座の後には、参加者のなかの年男、年女が鬼に扮し「鬼は外、福は内」の声に合わせて豆をまき、にぎやかに厄が祓われた。その後全員に豆とお餅がふるまわれ、旧暦の新春が賑々しくまた気持ちも清らかに迎えられた。
※写真、今後の予定などは ISFホームページに掲載。
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