ニューヨークとワシントンDC訪問記
4月中旬、ISF(インターナショナル・シントウ・ファウンデーション)の要務でニューヨークに出張した。このところISFニューヨーク・センターのスタッフが充実しているので、私が出かけるのは約1年ぶり。滞在6日間という駆け足旅行だが、今回はワシントンにも足を延ばした。
ニューヨークでは、コロンビア大学の東アジア言語文化学部の日本語学科の教員と学生を対象に「日本人の一生(ライフサイクルと儀礼)ならびに「日本人の一年(年中行事、祭り、休日)」をテーマに映像を見せながら講義をした。出席者は熱心に耳を傾けてくれ、かなり厳しい質問も出た。
あわせて、同大学の宗教学部に2005年から開講している「深見東州神道学講座」を東アジア言語文化学部にも拡張する契約の調印を行った。これで、ISFが基金提供して開設された神道を座標軸とする大学の講座は、カリフォルニア大学サンタバーバラ校と浙江工商大学日本文化研究所につづいて3校目となった。創立250年を越える名門コロンビア大学で神道が正教授によって指導されるのは大変意義深い。
アメリカ合衆国の首都ワシントンDCの、ポトマック河畔の桜並木は、明治の終わりごろに、アメリカのタフト大統領夫人の希望により、当時の尾崎行雄東京市長がプレゼントして、日米友好の役割を果たしていることは良く知られている。毎年3月末から4月のはじめの二週間、盛大に開催される「桜まつり」には、全米から数百万人もの観光客が訪れ、日本のテレビでも中継されるほど。今年は3月29日から4月13日までで、その棹尾を飾って、12日には、今年の「桜の女王」を先頭にした数キロメートルに及ぶパレードが華やかに行われた。平行して、ペンシルバニア・アベニューには数百のテントが張り渡され、さくら祭りストリートが出来上がっていた。ISFは数年前からこのストリート・フェスティバルに出展しており、今年も神道に関する資料を置いて、多くの人々をひきつけた。また、前日には、「シントウ・オープン・ハウス」と銘打った講演会も開催して、神道をはじめ日本文化の紹介を行った。
日本に関心を持つ人達と接したせいか、アメリカでは以前にも増して日本文化への関心が高まっていることを見聞きし、神道文化について、より広く厚く充実した広報をする必要性を感じた6日間だった。
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