神道国際学会会報:神道フォーラム掲載

新刊紹介
 

 『祝詞大百科事典』

 「祝詞」はわが国における重要な「言語文化伝承」であり、神社祭祀に奉仕する神職や、神職を志す人々にとっては必要不可欠な要素である。
 以上の基本認識を確認したうえで、神明奉仕において座右の書たらんと意欲して生み出されたのが当事典だ。
 祝詞の概説から、祭祀と祝詞の関係、延喜式についての知識、諸形式の祝詞とその演習、そして数・年齢・年数・月日・時刻・節季と主要行事・祝日・干支や方角など関連事項まで、あらゆる「祝詞」事象を盛り込んでいる。
場面場面での実践としての本格的な祝詞例文が豊富で、人生儀礼、建築土木、各種祈願、神葬祭・祖霊祭・慰霊祭などにおける有用な実例が多数掲載されている。
「祝詞」に一貫するのは「言霊の発露」「言霊の信仰」であると強調し、声を出して繰り返し読むことを勧めている。音読で「祝詞」を感得し、「祝詞」に習熟していくためにも、日々、本棚より取り出し、頁を捲りたいと思わせる百科に仕上げている。

▽西牟田崇生 編著 
▽854頁、B5判、税込20000円
▽国書刊行会=03(5970)7421



『恋の神さまと女性にやさしい神社めぐり』
「恋に効くお参りのしかた、知っていますか?」
女性のための神さま・神社案内

    「苦しいときの、困ったときの神頼み」「でも、あまりにお願いばかりでは神さまに失礼では?」
   お参りする前から色々な迷いが交錯するけれど、悩みをひとり抱え込んでは生きていけないのが人間である。
要は幸せを掴みたいと努力する(人事を尽くす)こと、神さまへのお願いも真剣であること、そして願いがかなったら神さまに感謝の気持ちを伝えること。
    本書は、素直で正直に、真摯に悩みと対峙する女性の心を優しく包み込み、恋に効くお宮へといざなってくれる。「とってつけたようにお参りするのではなく、日々の生活のなかで神さまの存在を意識して敬うこと」とある。願いがかなうためには、やはり、そこが大事なのだ。
    しかしさて、実際に恋をかなえてくれる神社はどこにあるのか、神さまはどこにいらっしゃるのか、どうやってお参りすればいいのか。具体的な面がやはり気になる。
ということで、全国の縁結び神社や、女性のための神社がしっかり紹介されている。男性との縁を願う読者のために奏上する「祝詞」はどんなもの? ひいた「おみくじ」はその後どうする? などなど素朴な疑問にも答えてくれて興味ぶかい。
   恋がかなったあとの神前結婚について、子育てを応援してくれる神さまについても触れている。神さまとのご縁は一生、続くのである。

▽B6判、159頁、税込1365円 
▽戎光祥出版=03(5275)3361

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