神道国際学会会報:神道フォーラム掲載 |
新刊紹介 |
続 玉の浦かぜ――神のことぶれ 神原靖夫 著 社頭に掲げ続けた古今の歌句と自らの随想 著者は千葉県旭市に鎮座する神社で宮司を務める。当月の祭事予定を記す社頭の掲示板。著者はそこに毎月、古今の歌や句や名言を掲げ、自身の折々の感懐を込めた一文を添えている。氏子さんからの「楽しみに読んでいますよ」との声に励まされ、とうとう20年を超えた。 本書は、その歌や句、名言と、自身の短文にさらに筆を加えて編んだ随想集。平成13年以降のものをまとめている。13年以前のものをまとめた既刊の続篇ということになる。 今篇には、歌誌「短歌いいおか」に連載する随想や、当社および各地の神社風景12ヶ月を撮った写真、あるいは最近の当社に関わる記録写真などを挿入した。また掲載した歌や句の作者を紹介する「人物略伝」や、名言の出典解説を巻末に添付。さらには所々に神道にまつわるコラムも挟んでいる。 先人らの豊かで人情に満ちた言の葉、真義に生きる決意を示す心の叫び……。それに対して、現代世相を見渡したときの「これでいいのか」という著者の憂いが、確かにある。しかし同時に、神のことぶれから、あるいは先人の発した一言から、著者は日本人の心のありようを再び立て直すことを読者に呼びかけてもいるようだ。 ▽194頁
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