神道国際学会会報:神道フォーラム掲載 |
インターナショナル・シントウ・ファウンデーション(ISF)頼り |
東海岸の神道活動の拠点として、各種のイベントに参加 本年1月に着任した新渡戸涼恵氏は、アメリカ東海岸で唯一、神職が常駐するインターナショナル・シントウ・ファウンデーション(ISF)のNYセンターのオフィサーとして、NGOとして国連の諸行事に参加するいっぽう、北米に神道文化、日本文化を紹介するという大きな任務を背負って、積極的に活動を進めている。 毎月開催の「日本語による神道文化入門講座」は、1月に第4回を迎え、東京本部から出張した梅田節子事務局長が「伊勢神宮の式年遷宮」について、豊富な知識を披露した。2月は「神道と芸能」。これが初めての講座となる新渡戸オフィサーは、日本の芸能の発祥が神話からきていることや、祈りが芸術の形となった世界各国の例(声明やアイリッシュダンス等)をあげて説明。最後に「浦安の舞」を奉奏し拍手をあびた。 第6回の3月のテーマは「神道と色」。日本の四季折々から彩られた伝統色や神職の袴の色の意味、日本の古代からの喪服の色は白だったこと等、歴史の流れに沿って、日本人の色彩感覚について話をした。 こうした講座に参加するアメリカ在住の日本人は、日本人としてのアイデンティティをより深く認識したいという方が多いのでは、というのが新渡戸オフィサーの感想。講座終了後も、参加者が、日本とアメリカの文化の違いや世界的な共通点などについてあつく語り合い、夜中の12時を過ぎることも。 3月24日と25日には、コロンビア大学中世日本研究所(バーバラ・ルーシュ所長)がイニシアティブをとって、この秋にコロンビア大学音楽学部とジュリアード音楽院とが共同して開講する日本の雅楽講座のプレ・イベントが開催され、ISFは、この講座開設に基金の一部を提供したことから、招待を受け参加した。 4月8日には、ワシントンDCで毎年開かれている「桜まつり」に、昨年に引き続き参加。神社本庁から寄贈された英語の神道入門パンフレットや、神道関係の書籍を多数用意したが、あいにくの雨のため、参加者は例年の半数以下となった。それでも、立ち寄った人々からは質問があいつぎ、神道に関する関心の深さを知ることができた。 翌日には、やはりワシントンDCで、ハイティーンズを対象にして異宗教理解を深めるための団体である「オープンハウス・オブ・フェイシズ」からの要請に応じて、ISFは「神道オープンハウス」を開催し、2時間のプレゼンテーションを行った。プログラムは、ビデオの放映、修祓、神道入門レクチャー、松田光輝氏による古事記の芝居、唄、質疑応答のあと、浦安の舞で締めくくった。 NYセンターでは、このほかにも、NY近辺の日本人や日本企業からの依頼があれば、日本文化の一部という観点から初宮詣や成人式・地鎮祭などの行事をおこなっている。 また、国連認可のNGOとして、オリエンテーションに参加して国連活動の知識を得たり、さまざまな会合に参加して知己を得ている。 ISFのホームページはこちら。 |
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